太田螢市場東京会場での絵画展示


タコシェさんの店内で初めての太田螢一原画展示が始まりました。ここだけ切り取ってみても、早くも絵の発するオーラで太田螢一界の磁気が何か模様を描くかのようです。


太田作品初のジークレー・プリント。ジークレー先進国、アメリカで制作されました。気になるその出来は、太田さんも「よく出来ている」と太鼓判を押した仕上がり(実際に落款を押印)。
太田さんによると、'90年代、印刷時の読み込みがデジタルに移行されてから自作の絵の色調と印刷の相性が合わないことが多くなったそうです。印刷されると、必要以上に寒々しい色になってしまう。ジークレー制作のお話があった時、まずその事が頭をよぎった太田さんでしたが、さすが高性能機器による高画質プリント。出来上がってみればそれは杞憂でした。


展覧会期中盤からジークレー・プリントに並んでペインティング原画も勢揃い。原画と高品質複製画が並び、一枚一枚見比べられるようになりました。やや拡大されている方がジークレー版。ほぼ遜色のないプリントだと見てとれます。これらの原画たちはこの後の京都での展示をもって見納めに。アメリカから帰ってきたと思ったらまた海の向こうへ渡った子供たちもいます。向こうに行ったら青い目になっているかもしれません。なかなか会えなくなる旅立ちに少し寂しくなりながらも、元気でと送り出す太田さんでした。


中盤の原画追加にともなって作品を並べ替え。写真中央では、ツイン・ピークスの『踊る小人』が踊りながらお出迎え。その左には「飛行船帝国」からのモノクロ挿画。

原画とお客様。店内両側の棚の上に絵がズラリと並べられています。
会期終盤、アメリカでの展示からの帰宅が遅れていた『一球入魂』のもう1枚も揃い、セットで登板。"少年ホームランズ"のジャケ画でおなじみのこの絵は、生まれた家を離れることが会期前に決まったため非売品。太田螢市場の大阪会場をもって見納めになりました。

会場写真をご提供くださったタコシェさん、また、快く写真にお入りくださった太田さんの旧友で写真作品の頼もしい相棒、イラストレーターの深津真也さん、イラストレーターの吉田稔美さん、ぬいぐるみ作家のミヤタケイコさん、皆様有難うございました!